【さかなクンさんも登場】【レポート】Technologies for Sustainability – AWS で実現するサステナビリティ(SP-03) #AWSSummit
こんにちは、臼田です。
みなさん、AWS Summit参加してますか?(挨拶
今回は2022年5月25 - 26日の2日間開催されているAWS Summit Onlineのセッションレポートをしていきます。セッションのサマリーを理解し、興味があるセッションをチェックすることにご活用ください。また、セッションのアーカイブも公開されますので、詳細はそちらをチェックしてください。
セッション概要
タイトル: Technologies for Sustainability - AWS で実現するサステナビリティ(SP-03)
概要: 持続可能な社会に向けて、あらゆる分野で取り組みが始まっています。このセッションでは、地球規模の課題である気候変動対策やクリーンエネルギーのためにアマゾン・AWSが行っている活動を紹介するとともに、クラウドデータセンターが環境に優しいこと、そしてAWSクラウドサービスを活用したサステナビリティに関する事例を紹介していきます。 関連キーワード:サステナビリティ ※SDGs 14番 海の豊かさを守ろう についてさかなクンが語ります。さかなクンは、AWS クラウドおよび関連技術についての解説等は行いません。
スピーカー:
レポート
前座
- サステナビリティという言葉がなぜクラウドで出てくるのか?
- 基調講演でも言っていた
- 大事なことは2回言う
- Well-Architected フレームワークの柱にもサステナビリティが追加された
AWSJ 佐藤氏
- まずはビデオから
- Amazonではサステナビリティを重要に考えている
- サステナビリティの課題はたくさんある
- 気候変動対策
- クリーンエネルギー
- つくる責任、つかう責任
- 海の豊かさ
- 持続可能な成長戦略
- 世界規模で気候変動への対策の必要性に直面している
- しがらみを捨てて野心的に取り組む必要がある
- これはDXにも似ている
- しかし異なる部分もある
- DXは数ヶ月や数年で実現可能
- GX(グリーントランスフォーメーション)数十年が必要
- 脱炭素化社会への移行
- Amazonはパリ協定より10年早く温室効果ガス排出量を実質ゼロにする
- The Climate Pledge
- 3つの原則
- 定期的な報告
- ビジネスを本質的に変更して脱炭素化
- 信頼性の高いオフセット(残ってしまう炭素の排出をニュートラル化する)
- 300社以上が署名している
- 日本の企業も含まれている
- 1社では実現できない
- 3つの原則
- 気候変動対策のための基金
- Amazonは基金を立ち上げている
- 20億ドル
- 温室効果ガスの削減が加速するよう活用する
- 様々な分野に投資している
- 日本企業として初めて署名した石坂産業さんの話
石坂産業さん
- 高度経済成長期
- お台場あたりは夢の島と呼ばれていた
- 海洋投棄のための長い列があった
- これからはリサイクルの時代がこないといけない
- そう思い石坂産業を創業した
- 循環をデザインする会社
- 減量化・再資源化効率 98%
- 分別が大変
- 世の中の産業に対する考え方が変わっていく必要がある
- まずは自分たちから変わっていく必要がある
- 廃棄物処理に革新を
- プラントを屋内に入れる
- 全天候型にする
- 地域にホコリや音を出さない
- 社員にとっても過酷であるものがマシになる
- 誰もやりたくない、でも誰かがやらないといけない仕事
- 建屋を手に入れたことで屋根を手に入れた
- 重機を油圧にしたり
- 再エネ利用もできる
- 地域の公道ボランティア清掃もしている
- 様々な企業が共創・協働してくれる
- スマートプラント
- AI選別ロボット共同開発
- 環境教育フィールド
- もともと会社周囲の里山は廃棄物が多かった
- 再起プロジェクトを始めた
- 東京ドーム約4個分の里山が再生
- SDGsという言葉ができる前から始めていた
- 捨てる責任、という言葉も使っている
- 百聞は一見にしかず
AWSJ 佐藤氏
- Amazonでは様々なサービスを提供している
- さまざまな取り組み
- 梱包材の削減
- データセンターの建屋に低炭素コンクリート仕様
- データセンターで再生可能エネルギー活用
- デバイス省電力モード採用
- バージニアの第2本社ビルは環境開発に置いて最高位の認定を取得
- 世界初ゼロカーボン認定アリーナ
- The Climate Pledge Arena
- Amazonが命名権を獲得
- 製品の名前ではなく脱炭素にコミットしていることを表した
- ホッケーの試合で使うリンクを雨水で作るなど
- 食材も地産地消
- AWSサービス活用
- 炭素排出量を計測するためのプラットフォームをAWSサービス主体で構築
- 多様なフォーマットデータをS3/DynamoDBなどによるデータレイクに目的別に補完
- マイクロサービスをAWS Lambda等を活用して構築
- 短期間でCO2算出のためのプラットフォームを構築
- サステナビリティの専門家でも活用可能
- ライトナウ気候基金
- カーボンニュートラルは排出量自体をセロにするのではなく、オフセットすることも重要
- いかに炭素の吸収量を上げるかが重要
- Right Now Climate Fundを立ち上げた
- 自然由来のソリューションを支援
- 森林の再生プロジェクトや気候変動ソリューションへの投資
- 再生可能エネルギー
- Amazonは2021年世界最大の再生可能エネルギー調達企業
- 310件の再生可能エネルギープロジェクト
- 世界19ヶ国
- 134の風力発電
- 176の太陽光発電
- 17.7ギガワット以上の調達容量
- 年間42テラワット時の発電量
- 東京の年間の電力をまかなえる程度
Preferred Networksさん
- ENEOSと提携しMatlantisを作った
- Matlantisは原子レベルシミュレーターをWebで提供している
- 特徴
- 汎用性
- 55元素の任意の組み合わせが可能
- 高速
- 量子化学計算と比べて10,000倍以上高速
- 使いやすさ
- ブラウザ上ですぐに使用可能
- 汎用性
- AWS上で構築している
- Matlantisは計算科学の位置づけを変える
- 以前は多くの時間がかかっていた
- 1ヶ月に10回程度
- Matlantisは月に1万回以上
- 実験結果の解釈や考察のためにさらに実験できる
- 以前は多くの時間がかかっていた
- 利用例の紹介
- ブラウザからログイン
- Jupyter Notebookが使える
- 原子配置を設定し動かせる
- 結果をすぐに見れる
- 反応経路探索などのライブラリを提供している
- 事例
- 再エネ合成燃料触媒探索
- 太陽光や風力などで水の電子分解で水素を作る
- 何らかの形でエネルギーを保存する必要がある
- 水素と二酸化炭素を反応させて燃料にすることを検討している
- 第一原理計算で20年係る計算実験をMatlantisは1週間で完了
- リチウムイオン電池内のリチウム拡散係数
- LGPSが次世代電池材料として注目されている
- 従来は難しかった室温領域で実験可能
- 潤滑油添加剤
- 摩擦損失が高いのでこれを低減するための計算
- 1年の計算を半日で完了
- 自動車排ガス触媒
- 合金でレアメタルに匹敵する触媒を探索
- 革新的燃料電池電極触媒材料の探索
- 再エネ合成燃料触媒探索
- 持続可能な社会の実現
AWSJ 佐藤氏
- データ活用の課題
- 大きな取り組みにはデータが必要
- データが多い、分散している
- 専門家のレベルが異なる
- サステナビリティのためのデータ活用
- AWS Data Exchange
- サードパーティのデータを簡単にサブスクリプションで利用できる
- ASDI
- Amazon Sustainability Data Initiative
- サステナビリティのためのデータアクセス
- 気象の観測データ、海洋データなどをAWSでデプロイしている
- ASDIの事例のまえにさかなクンさんの登場
- AWS Data Exchange
さかなクンさん
- サメの個体数モニタリングによる海の健全性の評価
- サメにセンサーを背びれにつける
- 衛生経由でデータ収集
- トラッキングしたデータをオープンアクセスで公開
- すぎょいプロジェクト
- サメが海の中で一番強いらしいけどどういうことですか?
- さかなクンさん:
- サメは種類が多い
- 世界では500種を超える
- ジンベイザメは10mを超える、小さなサメは20cmぐらいのものもいる
- サメも多種多様
- 絵を書いて詳しく
- ジンベイザメ
- 普段は小さなプランクトンなどを食べている
- 今回調査しているのはホワイトシャーク
- 普段食べているのはマグロやイルカなど哺乳類も食べる
- 海の中では最も強い存在
- 生態系ピラミッド
- 一番下の微生物やプランクトン
- 小型・大型の魚など
- 全体を見るためにホワイトシャークをみるといい
- 体も大きく寿命も長い
- 何十年も生きる
- ジンベイザメ
- 我々は普段陸にいる
- 気候変動における海の様子はどうなっている?
- さかなクンさん:
- いろいろ起きている
- サンゴ礁も水温上昇や汚れた水で元気がなくなっている
- 褐虫藻が出てしまってサンゴの白化現象が起きてしまう
- 最終的には死んでしまう
- 東京湾でサンゴが増えている
- 海藻が育ちづらくなっている
- きれいになりすぎた海水も問題
- 栄養がなくなる
- 沖縄では温かい海にも強いサンゴを植えたりしている
- さかなクンさんとして技術に期待することはありますか?
- 魚も頭がいい
- 水中の自立型ロボットを開発している
- 真鯛がロボットのボタンを押すと餌がでる
- 真鯛はそれをすぐに覚えた
- 最終的には魚を誘導して収穫するとかもできるといい
- 最後に伝えたいことは?
- お魚も美味しく安全になっている
- 愛媛ではAIを駆使した養殖のお魚もある
- 広く伝わってほしい
AWSJ 佐藤氏
- クラウド移行による二酸化炭素排出削減の実現
- アジア太平洋地域の企業や公共機関のワークロードをクラウドに移行するとCO2を80%削減できる
- サーバーレベルでの効率化
- 電力効率が非常に高い
- 大きなサーバー稼働率
- データセンターの資源利用も効率的
- 施設レベルの効率性
- 低炭素鋼やコンクリート採用
- 再生冷却水
- 涼しい季節は外気を利用するなど
経済産業省松本氏のビデオ
- 様々なシステムがクラウド上で提供されている
- DX、クラウド化によるサステナビリティの推進
- エネルギーの効率利用やCO2削減
- 7割を超える省エネを実現した事例もある
- 企業文化を大きく変えて素早く変化する能力を身につけることが大事
- ビジネスを変化させなければデジタル競争の敗者になることも
- まだ日本企業はDXへの取り組みは道半ば
- DXを進めるために取り組むべきアクション
- 業務環境のオンライン化
- 業務プロセスのデジタル化
- 重要員の安全健康管理のデジタル化
- 顧客接点のデジタル化
- 短期的対応
- DX推進体制の整備
- DX戦略の策定
- DX推進状況の把握
- DX推進指標も活用しよう
- 中長期的対応
- 業界内のデジタルプラットフォーム形成
- 産業変革のさらなる加速
- DX人材確保
- 人材不足を感じていても育成・学び直しはできていない
- デジタルリテラシーを身につける必要がある
- 働き手ひとりひとりが学び続ける必要がある
- DXリテラシー標準を作った
- 政府全体としてデジタル人材を230万人育成
- マナビDXを作った
- 200の講座がある
AWSJ 佐藤氏
- クラウドのマイグレーションはいろんな悩みがある
- AWSJでは日本独自でITトランスフォーメーションパッケージ2.0を提供している
- クラウドエコノミクスの中でCO2排出削減量の資産をしている
- IT DivestでIT機器の買取もある
- 法令に基づいて適切に処置される
- KDDI株式会社の事例
- ミッションクリティカルな中核サービスにおいて年間40%コスト削減を実現
- 今後開発手法や運用体制の変革を計画
- 株式会社ユビタスの事例
- IT Divestを使用し移行期間とTCOを節約
- 4週間ほどでスムーズに実現
- 二酸化炭素排出量の資産が出来るようになった
- IT Divestを使用し移行期間とTCOを節約
- AWS Customer Carbon Footprint Tool
- お客様のAWS利用実績によるCO2排出量モニタリング、分析、将来予想を提供
- 日本企業でも利用している
- AWS Well-Architected Sustainability Pillar
- 新しい柱としてサステナビリティが追加された
- リソースの利用率を上げて必要なリソース量を削減する、などの概念がある
- 今回は様々な観点の話があった
- 気候変動対策
- クリーンエネルギー
- つくる責任、つかう責任
- 海の豊かさ
- 最後にジェフ・ベゾスのメッセージ
- Climate Pledgeはパリ協定よりも10年早くゼロカーボンを達成させる
- 多くの企業と協力して初めて実現できる
- サプライチェーンの一環であるため
- 難しいが実現できる
まとめ
ギョギョギョ!?非常に良い話がたくさんありました。社会が変わってきていることが実感できますね。
まずはAWS Customer Carbon Footprint Toolを使い始めるなど、やりやすいところから関わってみるのもいいでしょう。
Well-Architectedフレームワークのサステナビリティの柱もチェックしてみてはどうでしょうか?
ぜひAWS Summit Onlineに登録してセッションのアーカイブも確認してみてください!